第57章

紬は好奇心いっぱいの目で秋山凪を見つめた。

このお兄ちゃん、歩き方がなんだか変。座ったあとも背筋をぴんと伸ばして、視線はまっすぐ前。

紬は首を振る。

「はぁ……ちっちゃいのに、もう大人になっちゃったんだねぇ!」

最近やたらと「ちっちゃいのに」どうこう言われるから、紬もさっそく使ってみたのだ。

秋山凪「……」

彼は唇をきゅっと結ぶと、ふいに手のひらを差し出した。

「……やる」

紬が覗き込むと、そこには果物の飴が一粒、静かに乗っていた。

透明なガラスみたいな包み紙の向こうに、淡いピンクの飴。いかにもいちご味っぽい。

「紬にくれるの?」

秋山凪はこくりと頷く。

紬は少し考え...

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